ジュニアアスリート 足が速くなるトレーニング 

コンディショニング

ラグビー、サッカー等の競技において、足が速い選手が有利であることに間違いありません。
足の速さは遺伝的要素と環境要因の両方に影響されますが、遺伝だけで決まるわけではありません自分が備えている「ポテンシャル」を最大限に引き出すために、正しいフォームや適切なトレーニングが重要です。努力次第で、足の速さを向上させることができますので、そのトレーニング方法を紹介していきたいと思います。特にジュニアの時期である9歳から12歳は、ゴールデンエイジと呼ばれる時期ですので、正しいトレーニングを積むことが将来へと繋がっていきます。
この記事では、ジュニアにお勧めのコーディネーショントレーニングについて説明し、トレーニング法と、お勧めプロテインを紹介していきます。

コーディネーショントレーニング

9歳から12歳はいわゆる「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、神経系の発達が著しいこの時期は、専門的なスプリントトレーニングではなく、コーディネーション(調整力)と動きの基本を楽しく身につけることが重要です。
ひと昔であれば、鬼ごっこ的な遊びで、自然と運動神経は身につきましが、現代は子どもたちが自由に走り回る広場も少なくなってきましたので、子供を放ったらかしで遊ばせているだけでは、運動神経も向上しませんし、足が速くなりません。
そこで、ジュニアの時期から意識して、コーディネーショントレーニングを取り入れることが重要なのです。

ゴールデンエイジとは

「ゴールデンエイジ」とは、9歳から12歳頃の、子どもの運動神経が著しく発達する時期を指します。この時期は、神経系の発達がほぼ完成し、複雑な動きや技術を**「即座に習得」できるため、一生に一度の重要な成長期とされています。

コーディネーショントレーニングとは

コーディネーショントレーニングとは、脳と体を協調させて、バランス能力やリズム感、反応速度などを高めるトレーニングです。五感で情報を得て脳で判断し、全身をスムーズに動かすための能力を養うことで、運動神経の向上を目指します。 
例えば、サッカーのトレーニングでいえば、両手を叩きながらリフティングをするとか、リフティング中に、体を一回転させるとか、足でボールを蹴るという動作以外の動きをとり入れても、全身をスムーズに動かせられるように運動神経を高めていくというものです。
この、ゴールデンエイジの時期に、より多くのコーディネーショントレーニングして運動神経を高めることをお勧めします。
子供の頃に、色々なスポーツをさせたら良いということを昔から言われてきましたが、様々なスポーツをすることで、自然とコーディネーショントレーニングができて、運動神経が高まるということなのです。

コーディネーショントレーニングの効果

コーディネーショントレーニングの効果について、具体的に説明します。
スポーツは、技術や体力だけではなく、それらを吸収する能力が備えることが必要です。
将来アスリートを目指すには、ポテンシャルを引き出す能力を習得することが大事です。

習得スピードが向上する

スポーツにおいて、その場面で必要な動きを、音などの情報をもとに素早く判断するための「反応能力」、瞬時に判断するための「変換能力」を発揮すると、体の使い方の幅が広がります。
また、新しい技術を覚えるスピードを高めることにも繋がり、初めて試すことも、イメージしている通りに体を動かせたりできるようになります。
将来に向けて、スポーツで必要な体の使い方や動きをマスターすることにも繋がってきます。

新たな動作や技術の応用力が身につく

同じような動きを繰り返すという基礎だけでなく、様々なシチュエーションに対する応用力が身につくのもコーディネーショントレーニングの特徴です。変化を持たせながら反復すると、自然と応用力を高めることにもなります。
運動しながら、新しい発想が生まれていくので、アスリートとして活躍するために必要な能力といえます。

パフォーマンスが向上する

「バランス能力」が発達することで、不安定な場所でも正しい姿勢を維持できるようになります。バランスが崩れそうなときでも立て直せるようになるため、サーフィンのようにバランス感覚が重要になる競技の質を高められるようになります。また、筋肉と関節の動きを繋げることで「連結能力」を発達させ、複雑な動きも自然とできるようになってきます。

複雑な動作のコントロールが可能となる

「識別能力」が高まると、体の部位の使い方や力加減などの調整がしやすくなります。例えばサッカーボールを蹴るときや、野球でバットを振る時も力の加減が上手くなります。早い球を投げたり、スローボールを投げたりする時など、状況に合わせて器用に調整できるようになり、複雑な競技や運動の質を高めることができます。
また、その能力が備わると怪我を少なくさせることにも繋がります。

ジュニアアスリート 足が速くなる トレーニングメニュー

ジュニア時期にやっておきたいコーディネーショントレーニングを取り入れた足が速くなるためのトレーニングメニューを説明します。

ウォーミングアップ

怪我の予防と、その後の運動効率を高めるために、ダイナミックストレッチを中心に行います。 

  • アームサークル(腕回し): 腕を前後に大きく回す。
  • ハイニー(もも上げ): 腿を高く上げて、その場で素早く足踏みする。
  • スキップ: リズミカルに高くジャンプしながら前に進む。
  • ランジ: 大きく一歩踏み出し、腰を落とす動作。 

ダイナミックストレッチとは

ダイナミックストレッチとは、体を動かしながら行うストレッチで、関節の可動域を広げ、筋肉を温めて運動の準備をします。静止したまま行う「スタティックストレッチ」とは異なり、動きの中で筋肉を徐々に伸ばし、心拍数や体温を上げるのが特徴です。運動前のウォーミングアップに最適で、怪我の予防やパフォーマンス向上に効果的です。
ラグビーやサッカーのスポーツ観戦に行けば、選手がリズミカルに動いてウォーミングアップをしている姿を見ますが、ブラジル体操とも呼ばれており、動的ストレッチのことです。
みなさんがよく行っているラジオ体操も、ダイナミックストレッチの一つです。」

ダイナミックストレッチ (例)↓

動きの中で、身体を温めながら、可動域を広げていきます。

静的ストレッチ(スタティックストレッチ)(例)↓

股関節部分をゆっくりと伸ばしていきます。

スプリントの基本技術

正しいフォームを身につけることは、速く走るための基本です。 
まずは、基本の練習を行います。

  • 姿勢: 目線は前を向き、背筋を伸ばす。
  • 腕振り: 肘を90度に曲げ、肩甲骨から大きく振ることを意識する。手は顔の横からお尻の横まで振るようにする。
  • 脚の動作: 地面を強く蹴るのではなく、太ももをしっかり上げ、足の指の付け根(母指球)で着地する。 

コーディネーションとアジリティ(敏捷性)

足の速さは単なる直線的なスピードだけではなく、体の協調性や方向転換の能力も重要ですので、応用としてコーディネーションとアジリティトレーニングを行います。 

  • ラダードリル: アジリティラダー(縄ばしご)を使い、マスの中を素早くステップする。足の運びを覚えるのに効果的です。
  • ミニハードル: 障害物をまたいでリズムよく進む。股関節の可動域を広げ、ストライド(歩幅)を改善します。
  • コーンを使ったドリル: コーンをジグザグに配置し、素早く方向転換しながら走る。加速と減速、バランス感覚を養います。
  • 反応ゲーム: 指示された方向へ素早くスタートするなど、視覚や聴覚からの情報に反応して動く練習。楽しみながら瞬発力を鍛えられます。 

爆発的な力 プライオメトリクストレーニング

ジャンプ系のトレーニングで、地面を蹴る力を高めます。 

  • ボックスジャンプ: 安定した台に飛び乗る。着地は柔らかく。
  • 立ち幅跳び: その場で両足で遠くに跳ぶ。着地は柔らかく。
  • バウンディング: 大きく跳ねるように片足ずつ進む。ストライド効率が向上します。 

スプリント練習

5短距離のスプリントを、良いフォームで全力で行うことで、トップスピードを伸ばします。 

  • 10~20メートルの短距離走: スタートの爆発的な動きを練習する。
  • フライイングスプリント: 助走をつけてから全速力で走る。最高速度での走りを体感する。 

フォームが定まってきたら、坂道ダッシュで負荷をかけてトレーニングするのも有効的です。

ジュニア時期 トレーニングのポイント

小学生時代のトレーニングで一番大事なことは、スポーツを好きになることです。
現代は、スマートフォン、ゲーム機等が普及しており、屋外でスポーツをする子供たちが減少しています。
子供が積極的にゲームよりスポーツが好きになるためにも、トレーニングは楽しくなければなりません。

  • 楽しく行う: ジュニア時期は楽しんで体を動かすことが最も重要です。ゲーム形式で飽きさせない工夫をしましょう。
  • 良いフォームを意識する: 質の高い動きをすることが、将来のパフォーマンスにつながります。一つひとつの動作を丁寧に指導しましょう。
  • 無理をさせない: 短時間で集中的に行い、十分な休息を取ることが大切です。疲労した状態でのトレーニングは怪我の原因になります。 

これらのトレーニングを楽しくバランス良く取り入れることで、身体能力を総合的に高め、足が速くなることにつながります。

栄養補給

しっかりトレーニングをした後は、栄養補給は必須です。
食事をしっかり摂ることは前提ですが、より効果的に栄養補給をするためにも、プロテインは必須です。

プロテインの効果

プロテインの効果について説明します。

  • ホルモンバランスの調整
    タンパク質はホルモンの生成にも関与しており、体内のホルモンバランスを整える一助となります。
  • 筋肉の回復と増強
    筋肉の材料となるタンパク質を効率よく摂取することで、トレーニングで損傷した筋繊維の修復を助け、筋肉量の増加や筋力向上につながります。特に筋トレ後は、筋肉の合成が活発になるため、プロテイン補給が有効です。
  • 肌や髪の健康維持
    タンパク質は、皮膚、髪の毛、爪、血管などの構成要素でもあります。不足すると、肌の乾燥や髪のツヤの低下、爪が割れやすくなる原因になるため、プロテインの摂取は健康的な見た目を維持するのに役立ちます。
  • 体重管理とダイエット
    プロテインを摂取すると、満腹感を得られやすく、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。また、筋肉量を維持することで基礎代謝の低下を防ぎ、太りにくい体質作りをサポートします。
  • 免疫機能の強化
    体の免疫を担う抗体や免疫細胞はタンパク質から作られます。プロテインを適切に摂取することで、病原体への抵抗力を高めることにつながります。

このような効果は、アスリートにとっては欠かせないものなので、アスリートにプロテインは必需品です。

注意点として、プロテインのデメリットには、過剰摂取による内臓への負担、消化不良などの体調不良、体重増加、特定の成分によるアレルギーや不耐性のリスクなどがあります。
プロテインはあくまで補助的な食品であり、適切な量と飲み方を守ることが重要です。

ジュニア プロテインの必要性

では、ジュニア時期にプロテインの摂取は必要なのかということについて触れたいと思います。
考え方は、様々なのですが、私はプロテインの摂取を推奨したいです。
プロテインについては、前述したデメリットよりも、メリットの方が多いので、アスリートに向けての必要な行動の一つだと思いますので、プロテインを飲まないという選択はありません。
プロテインの主成分である「タンパク質」を補給するということが、悪いこととは考えられません。
ただし、デメリットも考慮しますので、プロテインを選ぶに当たっては、信頼できるメーカーが販売している商品を選ぶようにしてください。
最近ではジュニアプロテイン等という商品名で、子供用のプロテインも販売されています。
そのような商品は、含まれている栄養素が、バランスよく子供の成長に合わせて配合されているという商品になるのですが、ジュニアだからと言って、ジュニアプロテインじゃないといけない訳ではありませんので、大人が飲んでいるプロテインであっても、良い商品であれば、ジュニアが飲んでも問題はありません。


問題となるのはプロテインの味です。
プロテインは、いくら改良されているとはいっても、子供が好んで飲む味ではありません。
ですので、子供があえて自分から積極的にプロテインは飲んでくれないので、ジュニア時期に継続してプロテインを摂取することも、なかなか難しいことでもあるのですが、将来に向け、アスリートの体を手に入れるためにも、是非チャレンジすることをお勧めします。

私がお勧めするプロテインは、ゴールドジムのプロテインです。ゴールドジムのプロテインの特徴は、タンパク質含有率の高さと粉の溶けやすさ。 大手メーカーのホエイプロテインのタンパク質含有率が70%台なのに対し、ゴールドジムが手がけるプロテインのタンパク質の含有率は82%以上と高水準飲みやすさに直結する粉の溶けやすさは、他の製品と比べても高く、飲み心地はピカイチだからです。参考にしてください。

まとめ

以上のとおり、ジュニア時期にお勧めのコーディネーショントレーニングについて説明し、そのトレーニング法と私のお勧めプロテインを紹介しました。
トレーニングや、プロテインの摂取については、ジュニアの時期から積み重ねることが、将来ポテンシャルを発揮する上での土台となると思っています。
将来アスリートの世界で戦える身体や能力を身につけるためにも、ジュニア時期から意識して、トレーニングに取組んでいきましょう!

mollyのプロフィール
この記事を書いた人
morino0025@gmail.com

大阪市在住のスポーツライターです。
スポーツで目標に向かって取り組むアスリートをピックアップし、モチベーションとなるような記事を作成していきます。
スポーツ経験は「ラグビー」、趣味は「ボディメイク」
主に作成するスポーツ記事は、サッカー、ラグビー等のチームスポーツです。

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