自分の思うように監督やコーチから評価されない。
自分では良いプレーをしているのに、指摘を受け、どのように対処したら良いか分からず、壁に当たることがあるのではないでしょうか?
そんな時、どのように対処すべきかについて述べさせていただきます。
腐らない
一番大切なことは腐らないことです。
よく先輩から、「腐らずに頑張れよ」等という言葉を聞いたことがあると思います。
ですが、その言葉の意味を、分かっているようで、分かっていない人が多いのではないでしょうか。
なんとなく、試合に出れない時に「ふてくされず、あきらめずに頑張れ」等という意味かなと、筆者の私も以前は思っていましたが、実は奥深い意味があり、それを実現するのは非常に厳しいものでした。
では、どういうことなのか。
腐るというのは、果物や野菜の食物を表現するのですが、それを選手と例えて下さい。
果物や野菜は新鮮な方が良いですよね。
選手も新鮮な状態を保つことが大事なんです。
選手として試合に出れないと、試合感覚は鈍るし、モチベーションも下がってネガティブになってしまいます。
つまり、選手としての鮮度が下がり、プレーの質、メンタル面も悪くなり、腐っていくのです。
選手として腐るというのは、技術、気持ち等から選手としての新鮮さがなくなり、どんどんと悪化して腐ってしますということです。
果物や野菜も、腐りはじめると、その部分から広がっていき、ついには商品として売れなくなってしまいますよね。
選手としても、一つの歯車から、腐ってしまい、使い物にならない選手になってしまうことをスポーツの世界でいう「腐る」ということなのです。
ですから、簡単に腐るなと言われても、試合に出れない環境こそが、選手を腐らせてしまう最大の原因となるので、腐らせずに選手として、ピチピチの状態に保つのは非常に困難なことなのです。
では、どのようにして腐らないようにするかを提案します。
メンタルを強く保つ、たった一つの方法
それは、
負けず嫌いにこだわれ
ということです。
この気持ちさえ持っていれば、強いメンタルは途切れません。
ほんの小さなことでも、誰にも負けないという気持ちを持って取り組むことが、成長の速度を上げ、どのような場面でも最大限の力を発揮できるようになります。
私が現役の時に、そのことを気づくのが遅く、もっと早く気がついていればと後悔していますが、数年間実践できて、非常に成長を感じることができました。
まず、どんな練習でも先頭に立つことです。
走り込みであれば、人より本数が多くするということにこだわりを持ちました。
例えばサッカーのシュート練習であれば、一番前に並んで、一番はじめにシュートをすれば、人より多くシュートができるかと思います。
その他にも、例えば練習中に集合がかかった時も、全力で一番はじめに監督やコーチの前に行く。
そんな小さなことでも、どんなことでも、何事にも一番前に立って、他の人に負けないということを心がけることが大事です。
技術うんぬんではなく、「気持ちでは絶対に負けない」ということは、今すぐにでも実践できますよね。
結果的に、そうすることによって、監督やコーチへのアピールにも繋がると思います。
でも、それだけでは、本番で良い結果が出せるとは限らないので、本番で結果が出せるようにメンタルを鍛える必要があります。
その方法は2つのパターンがあります。
自分を見つめ直し、問題点を整理する。
このブロクのテーマである、「何故、自分が思ったように評価されないか」ということを、しっかりと受け止めて分析する必要があります。
そのためには、自分を見つめ直す必要があります。
もちろん、ビデオ見て分析することは必要です。
それは、自分が思っているイメージと違い、悪いプレーをしているのかもしれないからです。
その他に、メンタル的な面の問題が、どこにあるのかを整理する必要があります。
そのメンタルの問題とは2つのパターンに分けられます。
①自己肯定感が低いのが問題であること
②逆に自己肯定感が高いのが問題であること。
その2パターンについて説明します。
1つ目の自己肯定感が低いというのは、自分に自信が持てずに、萎縮してしまうことです。
そして、自信のないプレーをしてしまい、ミスをしてしまったり、消極的なプレーを選択してしまい、メンタルから調子が悪くなってしまうのが問題になります。
このパターンの問題を克服するためには、技術的なメンタルのトレーニングも必要ですが、まずは先程説明した「負けず嫌いにこだわる」ことを実践して下さい。
例え、技術で他の選手に負けていても、それを補う気合いや気持ちが持てるようになるので、自信が持てずに萎縮することや、消極的なプレーは無くなるはずです。
2つ目の自己肯定感が高いというのは、自分の悪い部分を受け入れることができず、プライドが高くなり、がむしゃらなプレーや全力疾走ができなくなってしまい、軽いプレーや凡ミスをしてしまうことです。
このパターンを克服するのは、自身の性格や考え方等を根本的に変えないといけず、まずは悪い部分の自分自身を受け入れないといけないので、非常にやっかいな問題です。
今まで培ってきたキャリアは、自信を持って良いことなのですが、そこにプライドを持ちすぎると、いくら技術があっても、がむしゃらな選手に越されてしまい、戦えていない等と評価されることもあるかと思います。
そのような選手は、全力でがむしゃらになることを、心の中で自分では気が付かないうちに、恥ずかしいと思っているのかもしれません。
ですので、辛い顔、しんどい顔をせず、8割くらいの力しか出せなくなっているのです。
自分では、全力を出していると思っていても、まだまだ全力が出せる力があるのです。
このパターンの克服方法も、実は先程と同じ、「負けず嫌いにこだわる」ということです。
性格を変えるのは今しかない
ことわざを紹介します。
「みつごのたましいひゃくまで」
3歳の子供の性質は、100歳になっても変わらないということで、持って生まれた性格は、生涯変わらないことにたとえる。
3歳というのは大げさだと思いますが、大人になればなるほど、人の性格は変えることができないものです。
筆者の私は、スポーツの指導者や教育等に関わってきましたが、人の性格や考え方はなかなか変えることができないことを実感しました。
人の性格や考え方を変えるのは、大人になるまでです。
人によって環境が違うのですが、学生でいえば大学を卒業するまでだと思います。
ですから、大学生の方は、これが最後のチャンスです。
自分が素直に、がむしゃらに行動できるチャンスは、今しかありません。
では何をすべきなのか。
若い時の苦労は買ってでもせよ
この言葉の意味は、若いときは楽な方に立ち回ってばかりおらず、困難な事であってもそちらを敢えて選択し、苦労を経験しなさいという意味です。 また、それが将来や夢の実現のために苦労はついてまわるものと言われています。
つまり、人が嫌がるような仕事も率先してやってみる。
そのようなことからはじめることが大切です。
そして、このブログのテーマであった「負けず嫌いにこだわる」ことができるよう、
恥ずかしがらず、プライド等は捨てて、まずは一歩を踏み出して下さい。
最後に一つ例えるならば、一番はじめにグランドに行って、入念にストレッチをするようにするとか、一番最後まで自主練習で残るとか、休みの日を、他の誰よりも一番サッカーのために使っているとか。
サッカーの本田圭佑選手は「スーパースターな選手と比べて、足の速さや等の身体能力で劣っていたとしても、同じ人間なので、能力の差は些細なもの。人がライオンと戦うような圧倒的な差なんて無い。だから今までそのような選手に勝ってきた。あきらめなければ夢に近づく」と言っています。
そのとおりだと思います。特にサッカーは、足りないことを補える要素がたくさんあるスポーツですよね。
結論
今回ブログのテーマに対して、まずは自分を分析し、強い気持ちを持って行動の起こしていくということを方述べていきました。
また、メンタルは鍛える方法があるので、次回はメンタルの具体的な鍛え方等も説明できたらと思っています。
そのほか、メンタルを整えるルーティーンも説明したいと考えています。
最後になりますが、
よく「勝負の8割が試合前に決まっている」等と言われてます。
選手のインタビューで、よく「準備」という言葉も耳にします。
準備がおろそかなのに、試合だけ頑張って良い結果を出そうとすると、大体は失敗します。
一つの歯車が狂えば、準備不足で修正できなくなるからです。
ですが、「最高の準備をしてきた」と思えるほど、私生活、メンタル面、健康面、技術面等が充実していれば、何も臆することなく試合に入れるはずですし、試合の入り方が悪いということもなくなるはずです。
あと、「最大の敵は自分である」等という言葉もよく耳にしますが、まさにそのとおりです。
試合の相手はおまけみたいなもので、試合に至るまで、何度も自分自身との戦いがあるからです。
気持ちが乗らない時、体調が悪い時、監督やコーチに厳しい指導を受けた時とかに、自分をどうコントロールして乗り切っていけるか。
楽な方に流されずに、自分をどのように成長させるのかは、まさに自分との戦いですよね。
自分に厳しくできる選手が、試合で1分1秒気を抜かずに、ベストのパフォーマンスを発揮できるのではないでしょうか。
焦らず、腐らず、素直にひたむきに、負けず嫌いにこだわれ。
その言葉を伝え、気持ちが下がっている選手が、モチベーションを上げるきっかけになればと願っています。
ご一読ありがとうございました。
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